今や「絶滅危惧種」とまで言われているMT(マニュアル)車、多くの車がATを主流とする中、2018年度のMT車の比率は3%を切り込みました。
そんな中、マツダはマツダ3 (新型)を含め、多くのガソリンやディーゼルモデルにMT車をラインナップさせています。
縮小するカテゴリーで孤軍奮闘するマツダの狙いは?今回はマツダ3 (新型)のMT車にスポットを当て、AT車との違いや魅力に迫ります。
それでは「マツダ3(新型)のMT車(マニュアル車)は楽しい?気になる評価も!」をお届けします!
マツダ3 (新型)の車選びの参考に!
マツダ3(新型)のMT車は楽しいの?
引用::https://www.mazda.co.jp/cars/mazda3/
現状のマツダ3は、1.5Lガソリンエンジン搭載のファストバックモデルのみに、6速MTが用意されています。
ご存知の通りオートマチック(AT)車にはクラッチペダルがありません。
ですので、AT車はアクセルペダルとブレーキペダルを操作するだけで、勝手にシフトチェンジしてくれてエンストも無縁な運転が楽な車です。
一方で、マニュアル(MT)車にはクラッチペダルが存在し、左足でクラッチを切ってギアチェンジするためクラッチ操作が必要です。
運転操作が難しいマニュアル(MT)車を、わざわざ選ぶ人達がいて「どうして、楽しいのかな?」と逆に興味が沸いたりもしませんか(?_?)
その理由を説明する前に……
一般的に言われるAT車とMT車の違いと特徴について簡単に説明しますね。
クラッチペダルの有無、それ以外にオートマチック(AT)車とマニュアル(MT)車との違いには以下の表のようなものが挙げられます。
※クリープとは、ブレーキを離すとス―ッと前に出ていく現象の事。
これらも踏まえて、マツダ3(新型)のMT車の楽しさをお伝えします!
マツダ3(新型)のMT車のシフトチェンジは軽快?
引用::https://www.mazda.co.jp/cars/mazda3/
MT車の運転操作には「半クラ」と言われる、特別なテクニックをる使う必要があるので、MT車の運転はハードルが高いと思われがちです。
特に、坂道発進が苦手な人が多いようですね😩
さらに、クラッチを踏んでの手動によるシフトチェンジでギアが入りづらいことや、時にはエンストを招いたりもします。
マツダ3(新型)のMT車には6速もあると大変そうと連想しがちですが、そんな問題を見事に解決しています。
シフトチェンジが軽く、しっかりギアに入る!
引用::https://www.mazda.co.jp/cars/mazda3/
新規に開発された「スカイアクティブ+MT」は、シフトチェンジが軽くスパスパとギアにも入りやすい設計になってます。
クラッチの重みも工夫されていて半クラも容易、もう少々ストロークが短い方がベターとも感じますが、シフトフィールは申し分ありません。
この辺は、スポーツカーのロードスターで培った技術と経験が、このマツダ3(新型)のMT車に受け継がました。
1速飛ばしも軽快な動きで!
引用::https://www.mazda.co.jp/cars/mazda3/
AT車はラクな反面、Dレンジで走行する場合「自分の希望とは違うギアに勝手にチェンジされてしまう」との現象があります。
強制的にキックダウンを使えば一段低いギアへ変更は可能ですが、この場合「セカンドへ」というような選択は出来ません。
一方、MT車は「自分の希望するギアへ変更できる」つまり3速⇒1速、4速⇒2速みたいな動きでも軽快にギアチェンジが可能です。
マツダ3(新型)におけるAT車とMT車のエンジンブレーキの違いは?
こんな声をよく耳にしませんか?
「オートマはエンジンブレーキが弱い」
AT車は自動的にシフトチェンジがされる性質上、燃費の面からも利用するのに最良のギアを選ぶ設定になっています。
下り坂などでエンジンブレーキを効かせようと思っても、その速度域で利用可能なギアが選択され、欲しい減速ができません。
MT車の場合は、ドライバーが「最適だ」と思うギアを選びますから「飛ばしで強く」と言った対応がスムーズに可能となります。
マツダ3(新型)のMT車におけるガソリン車で走りの楽しさを!
引用::https://www.mazda.co.jp/cars/mazda3/
ここまで、AT車とMT車の「機械的な違い」について解説して参りました。
ここからは、MT車のユーザーが口を揃えて発信するMT車の魅力「運転する楽しさ」について詳しく紹介します。
マツダ3(新型)のMT車は自分の思う通りのギア操作ができて、まさに「人馬一体感」が味わえる車と言えるでしょう。
究極的には、MT車の魅力はこれに尽きるのです。
例えばこんな感じ!
○○峠、△△坂、◇◇ヘアピンカーブで……
上り坂になるから今のうちに1段ギアを落としておこう。
急な下り坂に向かうので、2段ギアを落としてエンジンブレーキを効かしましょう。
雪道だから低いギアでエンジンブレーキを効かせて、急激な荷重移動を抑えよう。
てな、感じでイメージ通り走れるでしょう\(^_^)/
さらに、MT車は走行制御の介入度がAT車よりも相当低く、ダイレクトな操作感と走行フィールは心地良いものです。
スポーツ走行も経済走行も自分の乗り方次第、こんな自前の操作性がマツダ3(新型)のMT車の醍醐味ではないでしょうか。
マツダ3(新型)のMT車の気になる評価も!
ここでは、マツダ3(新型)のMT車の気になる評価を探っていきます!
MT車とAT車、故障したら費用が高いのはどっち?
AT仕様はMT仕様と比較すると、トランスミッションに多くの部品が必要となります。
その重量は20kgを超えるほどで、部品点数が増えるほど故障する可能性が増えてしまいます。
その分、ミッション部分が故障した場合、AT仕様はその構造上から壊れた箇所の特定が非常に難しくなります。
そのため、AT仕様は故障の際には修理費が高額になる「ミッションを丸ごと交換」なんてこともあるのです。
ディラーとしても根本解決になる、利益を生む対処法ですので、けっこう奨めてくることが多い模様です(´;ω;`)ウッ…
MT車とAT車、燃費に差はあるの?
AT車はトルクコンバーターを介し動力を伝達している性質上「どうしても伝達ロス」が発生し、その点で燃費が悪くなると言われています。
対してMT車は、ダイレクトに動力を伝達するのでロスが無く「燃費は良い」が定説であります。
マツダ3(新型)のMT車は果たしてどうか?
スカイアクティブ+ATは、第7世代の最新の「ロックアップ」機能を採用、ロスの大きかったオートマチックミッションから進化しています。
現在では、上手いドライバーが運転するMT車と同等か……
それ以上の高い燃費を実現するに至りAT車とMT車の燃費の差はありません。
MT車を量販するマツダの狙い、その効用!
引用:https://mazda3-fan.com/
マツダ車の特徴のひとつに、6速MTの積極的な採用が挙げられます。
スポーツカーのロードスターやコンパクトカーのデミオ、SUVのCX-3やCX-5やアテンザ、そして新型車のマツダ3まで幅広い車種に6速MTが用意されています。
6速MTを選べないのは「最上級車SUVのCX-8」のみで、ロードスタに至ってはなんと7割以上がMT車という状況です。
なぜマツダがMTにこだわるのか?
マツダの新世代商品群は外観は魂動デザインで斬新に、メカニズムはすべてSKYACTIV技術に基づき「優れた走行性能と運転の楽しさを重視」と定義されています。
6速MTの操作は運転の楽しさを構成する要素のひとつ、「走りのコントロール領域を広げる情緒と楽しさ」がしっかり体感できるでしょう。
「シフトレバーとクラッチペダルを操り」、「シフトアップやダウンする楽しさ」、その醍醐味を求めるクルマ好きのMT派ユーザーを取り込みたい狙いがあるのです。
MTに新たな効用の可能性を研究!
マツダは「手と両足を連係させるMTの操作に、認知症を防ぐ効果があるのではないか?」という趣旨の研究を行っています。
ハンドル操作に集中できる快適なATは、今後も主力であり続けますが、絶滅危機のMTに新たな効用が開ける可能性を探っています。
クルマがドラスティックな変革期を迎える今だからこそ、MTに新しい役割が求められているのかもしれません。
筆者は、マツダのこの思想と姿勢には大いに賛成、マツダに拍手を送りたいと考えています!
マツダ3(新型)のMT車(マニュアル車)は楽しい?気になる評価も!のまとめ
マツダ3(新型)のファストバックモデルを選ぶ人は、ドライブシーンに面白さや楽しさを求めることでしょう。
クルマを操っている感覚、自分の意志で操縦している、その感覚はMT車でしか味わえません。
どうか可能な限り、マツダ3(新型)のファストバックモデル選びはMTをおすすめします!
そして、予算が合って究極な体感を求めるなら、これから市中に出回る注目エンジン「スカイアクティブX+MT」をおすすめ!
限定免許ではない人は、機会があったらMTを運転してみるといいでしょう。
ギヤチェンジの楽しさを再発見するかもしれません。
アイキャッチ画像:フォトAC